【食べてOK?】ししとうの種が黒い理由と安全性!対処法と栄養まで徹底解説


ししとうを割ったら「黒い種」が!食べても大丈夫か不安

スーパーで購入したししとうを調理しようと切ってみたら、中から真っ黒に変色した種が出てきて驚いた経験はありませんか?健康に良さそうな緑色の野菜の中に、カビや腐敗を連想させる黒い種が入っていると、「これは食べてはいけないのではないか」「体に害があるのではないか」と不安に感じるのは当然です。

しかし、結論から言うと、**ししとうの種が黒くても、ほとんどの場合、食べても問題ありません。**この黒い種は、ししとうが持つある自然な生理現象や、種の成熟過程で起こる現象に由来しています。

この記事では、ししとうの種が黒くなる科学的な理由を解説し、食べても安全なケースと、例外的に食べるのを避けるべきケースを明確にします。また、気になる種を簡単に取り除く方法や、ししとうが持つ栄養価についてもご紹介します。安心して美味しいししとうを食べるための知識を身につけましょう。


1. ししとうの種が黒くなる2つの理由と安全性

ししとうの種が黒く変色する現象は、ほとんどが自然な変化であり、品質の劣化や毒性を示すものではありません。

理由1:種の「過熟」による自然な変色(安全性:◎問題なし)

ししとうはピーマンやパプリカと同じトウガラシの仲間であり、種が熟すと色が変化します。

  • 現象:ししとうが収穫の適期を過ぎて、種が過剰に熟してしまうと、種を保護する色素が濃くなり、茶色から黒色に変色します。

  • 安全性:この種の黒変は、カビや腐敗とは異なり、食べても人体に影響はありません。味が落ちることもほとんどなく、特に気にならない場合はそのまま調理して食べて大丈夫です。

理由2:稀に起こる「内部の変色」(安全性:△基本OK)

ししとうの果肉や種が、収穫後の環境変化や軽微なストレスによって変色することがあります。

  • 現象:低温障害や輸送中の軽い圧迫など、外部からのストレスが原因で、ししとう内部の一部が変色することがあります。

  • 安全性:種だけが黒くなっている場合は問題ありませんが、もし果肉自体がドロドロと腐敗していたり、カビが生えたような白っぽい斑点が見られる場合は、念のため食べるのを控えましょう。


2. 【例外】食べるのを避けるべきししとうの見分け方

種の黒変自体は安全ですが、他の要素が加わった場合は食べるのを避けるべきです。

食べるのを避けるべきサイン状態の確認
全体的な「腐敗臭」酸っぱい臭いや、明らかに不快な異臭がする場合。
果肉の変色と異常な柔らかさ種だけでなく、ししとうの果肉自体がヌメヌメしたり、茶色や黒っぽく変色してしまっている場合。
カビの発生種や果肉の表面に、白い綿のようなカビが確認できる場合。
異常な苦味加熱調理後に、ししとうの通常とは異なる非常に強い苦味や渋みを感じた場合。

判断の目安: 種だけが黒く、果肉はピンとしていて新鮮な緑色、異臭もない場合は、安心して食べてOKです。


3. 気になる黒い種を簡単に取り除く方法

種の黒変が気になってしまう場合や、小さなお子さんに食べさせる場合は、以下の方法で簡単に種を取り除くことができます。

  1. 包丁で縦に切れ目を入れる:ししとうのヘタの付け根から先端に向かって、縦に浅く包丁で切れ目を入れます。

  2. 種を洗い流す(または掻き出す):切れ目を入れた部分を広げ、水洗いの際に指でヘタ側から先端に向かって優しく撫でるようにすると、種が流れ出てきます。

  3. 竹串・菜箸を使う:切れ目を入れたししとうのヘタ側から竹串や菜箸の先端を差し込み、中に残った種を掻き出すように動かすときれいに取れます。

【種の取り除きが必要な理由】

黒変とは関係なく、ししとうの種は熱すると破裂し、油が飛び散る原因になります。炒め物や焼き物にする際は、種の有無に関わらず、破裂防止のために必ず穴を開けておくようにしましょう。


4. ししとうに含まれる栄養と期待できる効果

ししとうは、栄養価も豊富で健康に良い野菜です。

注目すべき栄養素

  • ビタミンC:免疫力向上や、抗酸化作用による美肌効果が期待できます。ししとうには、野菜の中でも比較的多くのビタミンCが含まれています。

  • β-カロテン:体内でビタミンAに変換され、視力維持や皮膚・粘膜の健康維持に役立ちます。

  • カプサイシン:わずかに含まれるカプサイシンは、代謝を促進し、血行を良くする効果が期待できます。(辛味の原因でもあります)

辛いししとう(当たり)の見分け方

ししとうは本来辛くない品種ですが、栽培中の水や肥料が不足するなどストレスを受けると、まれにカプサイシンが生成され、辛くなります。見た目での確実な見分け方はありませんが、成長が遅れて小ぶりになったししとうは辛い「当たり」である確率が高まります。


まとめ:黒い種は「過熟のサイン」として安心して

ししとうの種が黒くても、それは単なる種の過熟による自然な変色であり、腐敗やカビの兆候がない限り、食べて全く問題ありません。

安心して食べるためのポイントは以下の通りです。

  • 異臭や果肉の変色がないか確認する。

  • 気になる場合は、加熱前に種を洗い流すか掻き出す。

  • 調理前に穴を開けて破裂を防ぐ。

種の黒変に惑わされることなく、ししとうの豊富な栄養と独特の風味を、日々の食卓で楽しんでくださいね。