まったり解説!トドってどんな生き物?知られざる生態に迫る!
北の海に暮らす大きなアシカの仲間、「トド」。その迫力ある姿とは裏腹に、意外と知られていない彼らの暮らしや、私たちとの関わりについて、まったりと覗いてみましょう!
トドってどこに住んでるの?広がる生息地と日本への来遊
トドは、北太平洋の広い範囲に生息しています。具体的には、アラスカやアリューシャン列島、カムチャツカ半島、千島列島など、寒くて豊かな海が彼らのホームです。
日本には主に冬の時期(10月〜5月頃)に、北海道の沿岸、特に日本海側や根室海峡などにやってきます。大きな体で岩礁の上にゆったりと休む姿を見かけることもありますよ。北海道の宗谷岬沖にある弁天島では、たくさんのトドが集まる様子が観察されています。
どんなものを食べてるの?海の恵みを味わう食生活
トドは肉食動物で、海の様々な生き物を食べます。彼らの食事のメインは、魚類や頭足類(イカやタコなど)です。例えば、ホッケやスケトウダラ、シシャモ、カレイ、イカナゴ、そしてミズダコなどが好んで食べられます。
彼らは「日和見的捕食者」とも言われていて、その時々で最も手に入れやすい獲物を食べるのが得意なんです。群れをなして泳ぐ魚を見つけると、すばやく捕まえてほとんど噛まずに丸呑みしてしまうことも!
赤ちゃんトドはどこで生まれるの?愛情あふれる繁殖の秘密
トドは毎年5月から7月にかけて、特定の岩礁海岸に集まって繁殖します。オスはまず上陸して広い縄張りを確保し、その中に複数のメスを迎え入れて「ハーレム」を形成します。
そして、主に6月に1度に1頭の赤ちゃんトドを産みます。生まれたばかりの赤ちゃんは体長約1メートル。お母さんトドは1〜2年間、赤ちゃんにたっぷりとミルクを与えて大切に育てます。水族館でもトドの繁殖に成功する例があり、その成長は多くの人に喜びをもたらしています。
トドと私たち、共存のための大切なこと
トドはアシカの仲間では一番大きな種類で、オスの成獣は体長3メートル、体重1トンにもなることがあります。その大きな体と食べる量から、時に漁業で獲れた魚を食べてしまったり、網を破ってしまったりと、漁業に影響を与えることが問題になる場合もあります。
一方で、トドは個体数が減少傾向にあり、世界的には保護の対象となっている地域も少なくありません。日本でも、被害対策として定置網に工夫を凝らしたり、広域的な調査や管理が行われています。
彼らの生態を理解し、漁業とのバランスを取りながら、この雄大な海の生き物と共存していくことが、これからの私たちに求められています。トドが安心して暮らせる海、そして私たちも豊かな恵みを享受できる海を守っていくために、できることから始めていきましょう。